トップ
>
此家
>
うち
ふりがな文庫
“
此家
(
うち
)” の例文
道子はすがれる
姉
(
あね
)
の
袂
(
たもと
)
を引き動かしつつ「あたしうれしいわ、姉さまはもうこれからいつまでも
此家
(
うち
)
にいるのね。お道具もすっかり来てよ」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
此家
(
うち
)
では
賓客
(
きやく
)
の
帰
(
かへ
)
つた
後
(
あと
)
と見えまして、
主人
(
あるじ
)
が
店
(
みせ
)
を
片付
(
かたづ
)
けさせて
指図
(
さしづ
)
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
りますところへ、
表
(
おもて
)
から
声
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けますから、主
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「そうかい、
此家
(
うち
)
は広いから、また
迷児
(
まいご
)
にでもなってると悪い、可愛い坊ちゃんなんだから。」とぴたりと帯に手を当てると、帯しめの
金金具
(
きんかなぐ
)
が、指の中でパチリと鳴る。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
時々は甘えて煙草をくれと云う。
此家
(
うち
)
では
喫
(
の
)
まぬと云っても、忘れてはまた煙草をくれと云う。正直の仙さんは
一剋
(
いっこく
)
で向張りが強く、
智慧者
(
ちえしゃ
)
の安さんは
狡獪
(
ずる
)
くて
軟
(
やわらか
)
な皮をかぶって居た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「お気の毒だがね、
此家
(
うち
)
は駄目よ」
小さきもの
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
▼ もっと見る
「養生には
逗子
(
ずし
)
がいいですよ。
実家
(
さと
)
では子供もいますし、
実家
(
さと
)
で養生さすくらいなら
此家
(
うち
)
の方がよっぽどましですからね」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「そりゃそうと
此家
(
うち
)
の
姫様
(
ひいさま
)
は何の
妖
(
ばけ
)
たのだろう。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
此家
(
うち
)
の水はそれは好い水で、演習行軍に来る兵隊なぞもほめて飲む、と得意になつて
吹聴
(
ふいちやう
)
したが、其れは赤子の時から飲み馴れたせいで、大した水でもなかつた。
水汲み
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“此”で始まる語句
此方
此
此処
此奴
此處
此所
此間
此頃
此様
此度