櫛笄くしかうがひ)” の例文
いとはず出歩行であるくのみかむすめくまにも衣類いるゐの流行物櫛笄くしかうがひ贅澤ぜいたくづくめに着餝きかざらせ上野うへの淺草あさくさ隅田すみだはな兩國川りやうこくがは夕涼ゆふすゞみ或は芝居しばゐかはと上なきおごり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
二ツ三ツこえ中脊ちうぜい中肉ちうにくにしていろしろ眼鼻立めはなだちそろひし美人ながら髮の毛の少しうすきは商賣上しやうばいあがりの者とども本甲ほんかふ櫛笄くしかうがひさしぎんかんざしに付たる珊瑚珠等さんごじゆとういづれも金目の物なり衣類は藍微塵あゐみぢん結城ゆふき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
茲に又駿府すんぷ加番衆かばんしゆ松平玄蕃頭殿の家來けらいに石川安五郎と云ふ若侍士わかざむらひありしが駿府二丁目の小松屋のかゝへ遊女白妙しろたへもとへ通ひ互ひに深くなるに付さとの金にはつまるの習ひ後には揚代金あげだいきんとゞこほり娼妓しやうぎ櫛笄くしかうがひ衣類いるゐまでもなくしての立引に毎晩まいばん通ひ居たりしが早晩いつしか二階を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)