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橋銭
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はしせん
ふりがな文庫
“
橋銭
(
はしせん
)” の例文
私
(
わたし
)
は
其時分
(
そのじぶん
)
は
何
(
なん
)
にも
知
(
し
)
らないで
居
(
ゐ
)
たけれども、
母様
(
おつかさん
)
と
二人
(
ふたり
)
ぐらしは、この
橋銭
(
はしせん
)
で
立
(
た
)
つて
行
(
い
)
つたので、
一人前
(
ひとりまへ
)
幾于宛
(
いくらかづゝ
)
取
(
と
)
つて
渡
(
わた
)
しました。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
わたくしはふと大正二、三年のころ、初て木造の白髯橋ができて、
橋銭
(
はしせん
)
を取っていた時分のことを思返した。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「側に橋番の爺がいましたよ、聞いてみると
橋銭
(
はしせん
)
が無いのに、平気でずんずん、悠々と渡ってゆくってんで」
長屋天一坊
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
私が夏泳ぎに行く水練場の在る処はこの少し上流で、千住の鉄橋の近くであった。その頃白鬚橋を渡るのには
橋銭
(
はしせん
)
をとられた。向島側の橋の
袂
(
たもと
)
に関所のような小屋があって、そこで橋銭を徴集した。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
母様
(
おつかさん
)
はうそをおつしやらない、
博士
(
はかせ
)
が
橋銭
(
はしせん
)
をおいてにげて
行
(
ゆ
)
くと、しばらくして
雨
(
あめ
)
が
晴
(
は
)
れた。
橋
(
はし
)
も
蛇籠
(
じやかご
)
も
皆
(
みんな
)
雨
(
あめ
)
にぬれて、
黒
(
くろ
)
くなつて、あかるい
日中
(
ひなか
)
へ
出
(
で
)
た。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
いゝえ、さうしてあけて
置
(
お
)
かないと、お
客様
(
きやくさま
)
が
通
(
とほ
)
つても
橋銭
(
はしせん
)
を
置
(
お
)
いて
行
(
い
)
つてくれません。づるいからね、
引籠
(
ひつこも
)
つて
誰
(
だれ
)
も
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ないと、そゝくさ
通抜
(
とほりぬ
)
けてしまひますもの。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
銭
常用漢字
小6
部首:⾦
14画
“橋”で始まる語句
橋
橋梁
橋杭
橋場
橋桁
橋袂
橋詰
橋架
橋畔
橋板