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朴
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ほう
ふりがな文庫
“
朴
(
ほう
)” の例文
とりこにしてある沢山の植木——
朴
(
ほう
)
や
楓
(
かえで
)
が、林のように茂っている庭の向うが、
往来
(
みち
)
になっていて、そこで、数人の者が斬合っていた。
甲州鎮撫隊
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
長さ九寸、
朴
(
ほう
)
の木で作つたヒヨロヒヨロの矢ですから、他の場所に當つたんでは、大した
業
(
わざ
)
もしなかつたでせうが、眼玉を射ただけに、これは厄介です。
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
自分から云はせると、校長と謂ひ此男と謂ひ、營養不足で天然に立枯になつた
朴
(
ほう
)
の木の樣なもので、松なら枯れても
枝振
(
えだぶり
)
といふ事もあるが、何の風情もない。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
かさこそと雑木の葉が、ばさりと
朴
(
ほう
)
の木の広葉が、……朴の木の葉は雪のように白く
曝
(
さ
)
らされていた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
朴
(
ほう
)
の木、ドロ、山モミヂ、オヒヨウ
楡
(
にれ
)
、ハンの木、アサダ、サンチン、カタ杉、檜の木などだ。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
試みに新緑の谷間を遡って
見玉
(
みたま
)
え。最奥の部落を離れて間もなく水際に大きな葉を拡げた大木の梢に、白い花の
簇
(
むらが
)
り咲くのを見るであろう。それは一
抱
(
かかえ
)
も二抱もある
橡
(
とち
)
や
朴
(
ほう
)
の木だ。
渓三題
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
楠
(
くす
)
が萠え、ハリギリが萠え、
朴
(
ほう
)
が萠え、
篠懸
(
すずかけ
)
の並木が萠える。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
木枠といっても、桐に
朴
(
ほう
)
の木をあしらったごく軽いもの。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それには間違ひもなく血が附いて居さうな氣がして、灯の下に持つて來ると、血などは少しも附いて居ず、その代り鞘の全體——わけても
鯉口
(
こひぐち
)
のあたりの
朴
(
ほう
)
の木が、心持濡れて居るのは見逃せません。
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「でなかったら葬ってくれ。落葉がいいよ、
朴
(
ほう
)
の落葉が」
銀三十枚
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この沈默を破つた一番鎗は古山
朴
(
ほう
)
の木である。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
光る、光る、すばらしく光る
朴
(
ほう
)
の葉裏である。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
光る、光る、光る、光る
朴
(
ほう
)
の葉裏である。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
朴
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
“朴”を含む語句
質朴
厚朴
素朴
朴歯
淳朴
抱朴子
朴木齒
朴訥
朴念仁
醇朴
純朴
朴直
粗朴
古朴
朴々
朴実
簡古素朴
朴泳孝
貞介朴実
伊東玄朴
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