“醇朴”の読み方と例文
読み方割合
じゅんぼく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いっそ、南方へ蒙塵もうじんあそばすのが、いちばん安全でしょう。南方はまだ醇朴じゅんぼくな風があるし、丞相じょうしょう孔明がいた徳はまだ民の中に残っています」
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしをして、う思わせるだけでも、銀座や上野あたりの広いカフエーに長年働いている女給などに比較したなら、お雪の如きは正直とも醇朴じゅんぼくとも言える。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
土地の醇朴じゅんぼくな陶工たちが金銭で恩を売る買手の甘言かんげんに、迷わされては気の毒の至りではないか。小石原は今こそ、その歴史の曲り角に立っているのを自覚しているであろうか。
小鹿田窯への懸念 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)