“古朴”の読み方と例文
読み方割合
こぼく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この楽器による古朴こぼくな模写音楽の簡素な美しさは、ランドフスカ夫人のすぐれた演奏で、こよなくも面白く聴かれる。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
いわんや上代の古朴こぼく簡勁かんけい、悲壮、優麗なる響きは微塵みじんもなく、外国の物質文明を吸収することはかなり進んでいたが、その文学を紹介し、これを味わうものなんぞはありはしない。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
商人もしくは商家の隠居には先ず小倉阿猿おさるがある。団子坂の質屋の隠居で、後に是阿弥と云った。阿心庵是仏がある。谷中三河屋の主人である。大津屋古朴こぼくがある。船宿の隠居である。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)