“こぼく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コボク
語句割合
枯木40.0%
古木34.3%
古朴14.3%
古樸8.6%
孤木2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白氏はくし晴天せいてんの雨の洒落しやれほどにはなくそろへども昨日さくじつ差上さしあそろ端書はがき十五まいもより風の枯木こぼくの吹けば飛びさうなるもののみ、何等なんら風情ふぜいをなすべくもそろはず
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
違棚の高岡塗は沈んだ小豆色あずきいろ古木こぼくの幹を青く盛り上げて、寒紅梅かんこうばいの数点を螺鈿擬らでんまがいり出した。裏は黒地にうぐいすが一羽飛んでいる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いわんや上代の古朴こぼく簡勁かんけい、悲壮、優麗なる響きは微塵みじんもなく、外国の物質文明を吸収することはかなり進んでいたが、その文学を紹介し、これを味わうものなんぞはありはしない。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そして二郎とは無くて小太郎とあるが、まことに古樸こぼくの味のあるもので、想ふに足利末期から徳川初期までの多くの人〻の涙をしぼつたものであらう。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
内心は、学校が休みになることを喜ぶのだろう。困ったことだが、孤木こぼくの支え得ることではない。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)