“月前”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げつぜん71.4%
げつまえ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
孤村こそんの温泉、——春宵しゅんしょう花影かえい、——月前げつぜん低誦ていしょう、——朧夜おぼろよの姿——どれもこれも芸術家の好題目こうだいもくである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
生暖なまぬるい、なまぐさい、いやにつめたく、かび臭い風が、さっと渡ると、こぼすやうに月前げつぜん灰汁あくかかつた。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そして、二、三か月前げつまえにやった、さかずきは、まだみせいてないかと、あたりに古道具ふるどうぐがならべてあるのをまわしてからききました。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そのきずは二、三か月前げつまえに、やはりだれかにいじめられてつけたのでございます。なにしろ、よるになるとよくほえますので、近所きんじょからにくまれていますもんですから。」と、ねえさんはこたえました。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)