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ほんや
中々うまいね……エー
私は
書林から
使に
参りましたが、先生にこれは誠に
少々でございますが
差上げて
呉れろと、主人に
斯様申されまして、
使に
罷り
出でました。
伊太利の
著作家で
至つて
流行の人があつて、
其処へ
書林から、本を
誂らへまするに、
今度は
何々の
作をねがひますと
頼みに
行きまする時に、
小僧が
遣物を持つて
行くんです。
書林の
小僧が
怒つて、あんな
吝嗇な
奴はありやアしない、
己が
行く
度に
使賃を
呉れた事がない、自分の
家ならばもう
行きやしないと思つても、
奉公の
身の
上だから
仕方がなく