散斑ばらふ)” の例文
下手の方、路の片隅かたすみによりて月色うずをなし、陰地には散斑ばらふなるあおき光、木の間をれてゆらめき落つ。風の音時ありて怪しき潮のごとく、おののける々の梢を渡る。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
お村の姿なりは南部の藍の乱竪縞らんたつじま座敷着ざしきぎ平常着ふだんぎおろした小袖こそでに、翁格子おきなごうし紺繻子こんじゅすの腹合せの帯をしめ、髪は達摩返しに結い、散斑ばらふくし珊瑚珠さんごじゅ五分玉ごぶだまのついた銀笄ぎんかんし、前垂まえだれがけで
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
葉洩はもりのかげ散斑ばらふなるただすもり下路したみち
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
へだてふすまを明けて這入った人の扮装なりはじゃがらっぽいしまの小袖にて、まア其の頃は御召縮緬おめしちりめんが相場で、頭髪あたまは達磨返しに、一寸した玉の附いたかんざし散斑ばらふのきれたくしを横の方へよけて揷しており
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
葉洩りの日かげ散斑ばらふなるただすもりの下路に
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)