摺師すりし)” の例文
坊主頭ぼうずあたまへ四つにたたんだ手拭てぬぐいせて、あさ陽差ひざしけながら、高々たかだかしりからげたいでたちの相手あいては、おな春信はるのぶ摺師すりしをしている八五ろうだった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
二階の往来に面したほうに、八帖二つをぶち抜いた部屋があり、古机が五つ、一方は記事を書く部屋、一方には絵描きや摺師すりしや、版木彫りの職人たちがいた。
へちまの木 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
れた手拭てぬぐいを、もう一丁寧ていねいしぼった春信はるのぶは、くちのうちでこうつぶやきながら、おもむろに縁先えんさきほうあゆった。すると、そのひたいあせきながらんでたのは、摺師すりしの八五ろうであった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)