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抱緊
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だきし
ふりがな文庫
“
抱緊
(
だきし
)” の例文
少
(
わか
)
い
人
(
ひと
)
が
人形
(
にんぎやう
)
を
運
(
はこ
)
んで
行
(
ゆ
)
く
後
(
あと
)
になり
前
(
さき
)
になり、
天守
(
てんしゆ
)
へ
入
(
はい
)
つて
四階目
(
しかいめ
)
へ
上
(
のぼ
)
つた、
処
(
ところ
)
、
柱
(
はしら
)
の
根
(
ね
)
に
其
(
そ
)
の
木像
(
もくざう
)
を
抱緊
(
だきし
)
めて、
死
(
し
)
んだやうに
眠
(
ねむ
)
つて
居
(
を
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
注
(
つ
)
げば又
呷
(
あふ
)
りて、その余せるを男に差せば、受けて納めて、手を
把
(
と
)
りて、顔見合せて、
抱緊
(
だきし
)
めて、惜めばいよいよ尽せぬ
名残
(
なごり
)
を、いかにせばやと
思惑
(
おもひまど
)
へる互の心は
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そうでなくば、私を殺して早うお
傍
(
そば
)
に連れて行って下さいまし、よ、よ。と力一杯
抱緊
(
だきし
)
めて、身を震わせば人形もともにわななくごとくなり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
情に堪えないで、そのまま
抱緊
(
だきし
)
めでもしようものなら、
立処
(
たちどころ
)
にぱッと
羽搏
(
はばた
)
きを打つ……たちまち蛇が
寸断
(
ずたずた
)
になるんだ。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
どうして
貴僧
(
あなた
)
、
摺抜
(
すりぬ
)
けられよう、突離されよう、振切られましょう、私は引寄せます、
抱緊
(
だきし
)
めます。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
抱
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
緊
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“抱”で始まる語句
抱
抱擁
抱一
抱主
抱妓
抱負
抱合
抱込
抱茗荷
抱懐