トップ
>
愈
>
なほ
ふりがな文庫
“
愈
(
なほ
)” の例文
焼味噌のすこし
黒焦
(
くろこげ
)
に成つたやつを茶漬茶椀かなんかに入れて、そこへ
熱湯
(
にえゆ
)
を
注込
(
つぎこ
)
んで、二三杯もやつて見給へ。大抵の風邪は
愈
(
なほ
)
つて
了
(
しま
)
ふよ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
長吉がもとへあやまりに遣られる事必定なれば、三五郎は口惜しさを噛みつぶして七日十日と程をふれば、痛みの場處の
愈
(
なほ
)
ると共に其うらめしさも何時しか忘れて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
正太は大人らしう
惶
(
かしこま
)
りて加減が惡るいのですかと眞面目に問ふを、いゝゑ、と母親怪しき笑顏をして少し經てば
愈
(
なほ
)
りませう、いつでも極りの我まゝ
樣
(
さん
)
、嘸お友達とも喧嘩しませうな
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
はゝゝゝゝ、瀬川君の病気は
不良
(
わる
)
くなるのも早いし、
快
(
よ
)
くなるのも早い。まあ大病人のやうに
呻吟
(
うな
)
つてるかと思ふと、また
虚言
(
うそ
)
を言つたやうに
愈
(
なほ
)
るから不思議さ——そりやあ、もう、
毎時
(
いつも
)
御極りだ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
正太は大人らしう
惶
(
かしこま
)
りて加減が悪るいのですかと真面目に問ふを、いいゑ、と母親怪しき笑顔をして少し経てば
愈
(
なほ
)
りませう、いつでも極りの我まま
様
(
さん
)
、さぞお友達とも喧嘩しませうな
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
『なあに、最早
愈
(
なほ
)
つたんだよ。明日は是非出掛ける。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
三五郎は
口惜
(
くや
)
しさを
噛
(
か
)
みつぶして七日十日と程をふれば、痛みの場処の
愈
(
なほ
)
ると共にそのうらめしさも
何時
(
いつ
)
しか忘れて、
頭
(
かしら
)
の家の赤ん坊が守りをして二銭が駄賃をうれしがり、ねんねんよ、おころりよ
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と
母親
(
はゝおや
)
怪
(
あや
)
しき
笑顏
(
ゑがほ
)
をして
少
(
すこ
)
し
經
(
た
)
てば
愈
(
なほ
)
りませう、いつでも
極
(
きま
)
りの
我
(
わが
)
まゝ
樣
(
さん
)
、
嘸
(
さぞ
)
お
友達
(
ともだち
)
とも
喧嘩
(
けんくわ
)
しませうな、
眞實
(
ほんに
)
やり
切
(
き
)
れぬ
孃
(
ぢよう
)
さまではあるとて
見
(
み
)
かへるに、
美登利
(
みどり
)
はいつか
小座敷
(
こざしき
)
に
蒲團
(
ふとん
)
抱卷
(
かいまき
)
持出
(
もちい
)
でゝ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
愈
漢検準1級
部首:⼼
13画
“愈”を含む語句
愈々
愈〻
腹愈
韓愈
愈太刀
愈益
愈氏
愈末期
愈更
愈曲園
愈愚
愈愈
愈御酒
偖愈
愈以
愈〻道
愈〻甚
愈〻新
愈々益々
半愈
...