悠々ゆう/\)” の例文
懐中から小菊こきくを取出して鮮血のりを拭い、鞘に納め、おりや提灯を投げて、エーイと鞍馬くらまうたいをうたいながら悠々ゆう/\と割下水へ帰った。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たゞこの秘密造船所ひみつぞうせんじよづるまへに、一言ひとこときたきは、海底戰鬪艇かいていせんとうてい竣成しゆんせい期日きじつと、このてい如何いか命名めいめいされるかとのてんである。大佐たいさわたくしとひたいして、悠々ゆう/\鼻髯びせんひねりつゝ
貢さんも急いで草履を穿いて、お濱さんの跡を追つて行つた。二人が桑畑を抜けて街道へ出た時には、二町もさきの路を、あきらにいさんが洋杖すてつきを手に夏帽を被つて、悠々ゆう/\と京の方へ出てくのであつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
いま悠々ゆう/\高照たかひか
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
と幸三郎は沈着おちついた人ゆえ悠々ゆう/\と玄関の処へ来ますとステッキがあります。これをげ、片手に紙燭ししょくともしたのを持って
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『イヤ、イヤ、けつして御心配ごしんぱいなく。』とかれ此時このとき珈琲カツヒー一口ひとくちんだが、悠々ゆう/\鼻髯びぜんひねりながら