御所刑場おしおきば)” の例文
私は江島屋のお菊さんと二世を言い交した仲だ。御所刑場おしおきばへ引出されると、大きい声でそいつを怒鳴るかも知れませんよ
手間取てまどり大森おほもりの邊りに來りし頃ははやこくなれば御所刑場おしおきばあたりは往來わうらいの者も有まじとおも徐々そろ/\來懸きかゝりしに更と云殊に右の方は安房あは上總かづさ浦々うら/\まで渺々べう/\たる海原うなばらにして岸邊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
洗ふ波音なみおとたかく左りは草木くさき生茂おひしげりし鈴ヶ森の御仕置場にして物凄ものすごき事云ふばかりなし然れども孝行かうかうの一心より何卒なにとぞちゝの骨をさがし求め故郷こきやうへ持歸りて母に見せんと御所刑場おしおきばの中へ分入わけいり那方あなた此方こなた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
誰もきくひとあるまじと存じうはさ仕つりし處御所刑場おしおきばかげに右彦三郎が居て其事を聞きたるにより私しどものあとに付て參り住居すまひ見置みおき翌朝よくてう尋ね來りて彦兵衞悴なる由を申きけ鈴ヶ森にて私し共の話を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)