御内儀ごないぎ)” の例文
今更いまさらあらためて、こんなことをくのも野暮やぼ沙汰さただが、おこのさんといいなさるのは、たしかにおまえさんの御内儀ごないぎだろうのう」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
人気渡世の、盛りの花菊を、無理にも手生ていけにと所望し、金にあかして大家たいけ御内儀ごないぎとしたのが廻船問屋石川佐兵衛だった。
すかし見て吃驚びつくりなしヤア此方樣は石川安五郎樣と云に安五郎もかほすかし見て然樣云其方も何やら見た樣な御内儀ごないぎ其許はと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御内儀ごないぎがか。うム、又左の御内儀は、筑前の気心を、よう知っておられる一人じゃ。お達者か」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「落着いちやいけませんよ。そればかりぢやない、聖天像の夜光の珠も大したものと聞いたが、それより大事なのは、庄司樣の御内儀ごないぎの眼の玉をくり拔かうとした奴があるさうで」
武「これは御内儀ごないぎ痛み入りますな、お酌で」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「おお、これは室町屋の御内儀ごないぎ
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ふかいことはどうでもいいが、ただそれだけをかしてもらいたいとおもっての。あれが太夫たゆう御内儀ごないぎなら、わたしはこれからさき、おまえさんと、二かおわせまいと、こころかためてたのさ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「お宅様でも、どんなにお驚きなすったことかと、まことにはや、きもがつぶれました。旦那様にも、即日、赤穂へお立ちとやら……。御内儀ごないぎ様の御心痛のほども、ほんとに、心から、お察し申しておりまする」
「なに、御内儀ごないぎが……」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「——ではまず、御内儀ごないぎに会い申そう。御内儀は在るや」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御内儀ごないぎ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)