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待草臥
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まちくたび
ふりがな文庫
“
待草臥
(
まちくたび
)” の例文
途中に事故があって、
着
(
ちゃく
)
の時間が珍らしく三十分ほど後れたのを、宗助の過失ででもあるかのように、
待草臥
(
まちくたび
)
れた
気色
(
けしき
)
であった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
出たる体に見せかけ明るき中より此押入に隠れ居たるも十時頃まで妾と金起が来らざりし故
待草臥
(
まちくたび
)
れて眠りたるなり
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
けれども一時間待つても、二時間待つても、ちつとも狸は出て来ませんでした。で、馬鹿七はたうとう
待草臥
(
まちくたび
)
れて、ウト/\と其所へ寝てしまひました。
馬鹿七
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
待草臥
(
まちくたび
)
れて、ドタリと横になって、
角
(
かど
)
のポストの蔭から私の姿がヒョッコリ出て来はせぬかと、其方ばかりを余念なく
眺
(
なが
)
めている所へ、犬殺しが来たのだ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
……それまでが、そのままで、電車を
待草臥
(
まちくたび
)
れて、雨に
侘
(
わび
)
しげな様子が、小鼻に寄せた皺に
明白
(
あからさま
)
であった。
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
もう
待草臥
(
まちくたび
)
れたと云ふやうに鏡子が目を
閉
(
とぢ
)
て居る所へ
其
(
その
)
人
等
(
ら
)
が
入
(
はい
)
つて来て、汽車は
直
(
す
)
ぐ動き出した。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
途中
(
とちゆう
)
に
事故
(
じこ
)
があつて、
着
(
ちやく
)
の
時間
(
じかん
)
が
珍
(
めづ
)
らしく三十
分程
(
ぷんほど
)
後
(
おく
)
れたのを、
宗助
(
そうすけ
)
の
過失
(
くわしつ
)
でゞもあるかの
樣
(
やう
)
に、
待草臥
(
まちくたび
)
れた
氣色
(
けしき
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
臥
漢検準1級
部首:⾂
8画
“待”で始まる語句
待
待遇
待合
待乳山
待兼
待遠
待伏
待構
待受
待設