“往診(みまひ)” の例文
ありましたれど赤子(あかご)に着(き)せる物(もの)がないとか聞(き)きませば平常(つね)の心(こゝろ)に承知(しようち)がならず其(そ)の夜(よ)通(とほ)して針仕事(はりしごと)着(き)るもの二(ふた)つ遣(つか)はしましたと得意顏(とくいがほ)の物語(ものがた)り徳(とく)は陰(かげ)なるこそよけれとか聞(きゝ)しが怪(あや)しのことよと疑(うたが)ふ胸(むね)に相談(さうだん)せばやの心(こゝろ)は消(き)えぬ花子(はなこ)さま/″\の患者(くわんじや)の話(はなし)に昨日(きのふ)往診(みまひ)し同朋町(どうぼうちやう)とやら若(も)しやと聞(き)けばつゆ違(たが)はぬ樣子(やうす)なりそれほどまでには
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)