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当初
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はじめ
ふりがな文庫
“
当初
(
はじめ
)” の例文
旧字:
當初
当初
(
はじめ
)
賤民の起った時には、或いは被征服者とか、被掠奪者とかいう者であったでありましょうが、それも民族の別からではない。
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
もし入学すれば校則として
当初
(
はじめ
)
の一年間は是非とも狂暴無残な寄宿舎生活をしなければならない事を
聴知
(
ききし
)
っていたからである。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
主税は、
当初
(
はじめ
)
から酔わなきゃ話せないで陶然としていたが、さりながら夫人、日本広しといえども、私にお
飯
(
まんま
)
を
炊
(
たい
)
てくれた
婦
(
おんな
)
は、お蔦の他ありません。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この晩に限って何うした
理由
(
わけ
)
か、ふとこの「求縁」の文字が、
当初
(
はじめ
)
から異常な重大さでかれに関心を強いたのだ。
斧を持った夫人の像
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
当初
(
はじめ
)
貴様に棄てられた為に、かう云ふ堕落をした貫一ならば、貴様の悔悟と共に俺も
速
(
すみや
)
かに心を
悛
(
あらた
)
めて、人たるの道に負ふところのこの罪を
贖
(
つぐな
)
はなけりや成らん訳だ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
かげで
一伍一什
(
いちぶしじゅう
)
をきいている文次には、
当初
(
はじめ
)
からのいきさつが
掌
(
てのひら
)
を指すようにわかってしまった。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
若
(
も
)
し入学すれば校則として
当初
(
はじめ
)
の一年間は
是非
(
ぜひ
)
とも
狂暴
(
きやうぼう
)
無残
(
むざん
)
な
寄宿舎
(
きしゆくしや
)
生活をしなければならない事を
聴知
(
きゝし
)
つてゐたからである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
したがってまずもってこれが改善に尽力し、一般世間との間の
距離
(
へだたり
)
を少くしようとしたのは、適当なことであったと申さねばなりません。差別される者も、
当初
(
はじめ
)
はむろんこれを歓迎しました。
融和促進
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
「なるほど。では、
当初
(
はじめ
)
から何かの行きちがいでござりましょうな」
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
俺も
一箇
(
ひとり
)
の女
故
(
ゆゑ
)
に身を誤つたその
余
(
あと
)
が、
盗人
(
ぬすと
)
家業の高利貸とまで堕落してこれでやみやみ死んで了ふのは、余り無念とは思ふけれど、
当初
(
はじめ
)
に
出損
(
でそくな
)
つたのが一生の不覚、あれが
抑
(
そもそ
)
も不運の貫一の
躯
(
からだ
)
は
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
初
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“当”で始まる語句
当
当然
当惑
当時
当前
当座
当家
当身
当麻
当嵌