“引分(ひきわ)” の例文
ベンヺ いや、これは和睦(わぼく)させうためにしたことぢゃ。劍(けん)を藏(をさ)めい、でなくば、其(その)劍(けん)を以(もっ)て予(わし)と共(とも)に、こいつらを引分(ひきわ)けておくりゃれ。
引分(ひきわ)けとして、双方の槍を、後で眺めあうと、穂先はくだけて、何寸もささらのように欠け減っていたという。
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを引分(ひきわ)けうとて拔劍(ぬ)きましたる途端(とたん)に、彼(あ)のチッバルトの我武者(がむしゃ)めが劍(けん)を拔(ぬ)いて駈付(かけつ)け、鬪戰(たゝかひ)を挑(いど)み、白刃(しらは)を揮𢌞(ふりまは)し、徒(いたづ)らに虚空(こくう)をば斫(き)りまする程(ほど)に
チッバルトは其儘(そのまゝ)一旦(たん)逃去(にげさ)りましたが、やがて又(また)取(と)って返(かへ)すを、今(いま)や復讐(ふくしう)の念(ねん)に滿(み)ちたるロミオが見(み)るよりも、電光(でんくわう)の如(ごと)く切(き)ってかゝり、引分(ひきわ)けまする間(ひま)さへもござらぬうちに