常盤ときは)” の例文
常盤ときはの松を名に呼べれば、千歳ちとせならずとも枯野の末まではあるべきを、はぎの花ちりこぼるゝやがて声せずなり行く。
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
實體に勤め上しかば豐島屋の暖簾のれんもらひ此鎌倉河岸へ居酒屋の店を出せし處當時常盤ときは橋外通り御堀浚おほりざら御普請ごふしん最中さいちうつきかれが考へにて豆腐とうふ大田樂おほでんがくこしらへ是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
義雄自身にも長い詩篇「三界獨白」中の「常盤ときはの泉」があつて、矢ツ張り、若々しい戀の失敗を地上なり、天上なりに引き据ゑ、祭りあげてゐたのが思ひ出された。
の、枕直まくらなほしの、宮參みやまいりの、たゞあわたゞしうてぎぬ、かみきつけて産土神うぶすなまへ神鬮みくじやうにしてけば、常盤ときはのまつ、たけ、蓬莱ほうらいの、つる、かめ、ぐりもてずして
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)