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帆前船
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ほまへせん
ふりがな文庫
“
帆前船
(
ほまへせん
)” の例文
其の
折
(
をり
)
私達は船長がこの小さな
帆前船
(
ほまへせん
)
を
操
(
あやつ
)
つて遠く南洋まで航海するのだといふ話を聞き、全くロビンソンの冒険談を読むやうな感に打たれ
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
代
(
だい
)
は勿論一銭である。しかし彼はこの時ほど、マツチの美しさを感じたことはない。殊に三角の波の上に
帆前船
(
ほまへせん
)
を浮べた商標は額縁へ入れても
好
(
い
)
い位である。
あばばばば
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
浪
(
なみ
)
の
江丸
(
えまる
)
とは、
例
(
れい
)
の
反古
(
はご
)
新聞
(
しんぶん
)
に
記
(
しる
)
されて
居
(
を
)
つた
名
(
な
)
で、はじめ、
大佐
(
たいさ
)
の
一行
(
いつかう
)
を
此
(
この
)
島
(
しま
)
へ
搭
(
の
)
せて
來
(
き
)
た
一大
(
いちだい
)
帆前船
(
ほまへせん
)
、あゝ、あの
船
(
ふね
)
も、
今
(
いま
)
は
何
(
なに
)
かの
理由
(
りいう
)
で、
此
(
この
)
海岸
(
かいがん
)
にあらずなつたかと
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『ああ、海が恋しくなつた、青い水が見たくなつた、白い
帆前船
(
ほまへせん
)
をながめたい。』
小熊秀雄全集-14:童話集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
此處を港に
錨
(
いかり
)
を下ろす船は數こそ少いが形は大きく大概は西洋形の
帆前船
(
ほまへせん
)
で、出積荷は此濱で出來る食鹽、其外土地の者で朝鮮貿易に從事する者の持船も少なからず、内海を
往來
(
ゆきゝ
)
する和船もあり。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
全く
石川島
(
いしかはじま
)
の工場を
後
(
うしろ
)
にして幾艘となく帆柱を連ねて碇泊するさま/″\な日本風の荷船や西洋形の
帆前船
(
ほまへせん
)
を見ればおのづと特種の詩情が
催
(
もよほ
)
される。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
僕は隅田川の川口に立ち、
帆前船
(
ほまへせん
)
や
達磨船
(
だるません
)
の集まつたのを見ながら今更のやうに今日の日本に何の表現も受けてゐない「生活の詩」を感じずにはゐられなかつた。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
河中
(
かはなか
)
に碇泊して居る
帆前船
(
ほまへせん
)
を見物して、こわい顔した船長から
椰子
(
やし
)
の実を沢山貰つて帰つて来た事がある。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
誰かそつと
鸚鵡
(
あうむ
)
を絞め殺してゐる。誰か小さいレストランの裏の煙突の下に眠つてゐる。誰か
帆前船
(
ほまへせん
)
の帆をあげてゐる。誰か柔い白パンに木炭画の線を拭つてゐる。
春の夜は
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
帆
常用漢字
中学
部首:⼱
6画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
船
常用漢字
小2
部首:⾈
11画
“帆前”で始まる語句
帆前
帆前垂
帆前掛