みこ)” の例文
一 みこかんなぎなどの事に迷て神仏を汚し近付ちかづきみだりいのるべからず。只人間の勤をよくする時は祷らず迚も神仏は守り給ふべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その六の卷なるエネエアスがキユメエのみこに導かれて地獄に往くくだりに至りて、我はその面白さに感ずること常に超えたり。こはダンテの詩に似たるがためなり。
なにびとにも断らずに去った後に猟夫が来たり見るに、鳥を取る網に魚のかかっているは実に奇怪である、もしや神の所為ではなかろうかと思い、これをあるみこにたずねたれば
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
成はねだいの上に身を悶えて、ただ自殺したいとばかり思っていた。その時村へ一人のせむしのみこが来て、神を祭ってうらないをした。成の細君は金を持って巫の所へ成の身の上のことをきにいった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
そうしてついにみこになったのだから、この女などは少しかわっている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
西アジアのオッセテ人が物を盗まれるとみこに告げる。
河内路かわちじ東風こち吹き送るみこが袖
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
河内路かはちぢ東風こち吹き送るみこそで
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)