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対句
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ついく
ふりがな文庫
“
対句
(
ついく
)” の例文
旧字:
對句
もとは詩歌のように力を入れる言葉は、しばしば
対句
(
ついく
)
を使うことが、東方文芸の一つの特色であったが、その中でも「おもろ」は最も顕著である。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
対句
(
ついく
)
が
旨
(
うま
)
くできたとか何とか云う意味ではなくって、こんな
景色
(
けしき
)
と同じような心持になれたら、人間もさぞ
嬉
(
うれ
)
しかろうと、ひょっと心が動いたのである。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
詩は花やかな
対句
(
ついく
)
の中に、絶えず
嗟嘆
(
さたん
)
の意が洩らしてある。恋をしている青年でもなければ、こう云う詩はたとい
一行
(
いちぎょう
)
でも、書く事が出来ないに違いない。
奇遇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
蓑笠
(
みのかさ
)
」という
対句
(
ついく
)
は、丁度「梅に
鶯
(
うぐいす
)
」の如くほとんどつきものとして日本ではしばしば歌にさえよまれたが、この言葉も既に早く支那にあったことが分る。
蓑のこと
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
惚れてる
婦人
(
おんな
)
が、
小野小町花
(
おののこまちのはな
)
、
大江千里月
(
おおえのちさとのつき
)
という、
対句
(
ついく
)
通りになると安心します。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
美徳にせよ悪徳にせよ、すてきな
勇侠
(
ゆうきょう
)
にせよ
卑猥
(
ひわい
)
な下劣にせよ、調子のよい脚韻と響きのよい言葉とで飾られる時には、彼らはどんな物でも丸飲みにした。あらゆるものが
対句
(
ついく
)
の材料となった。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「
朕
(
ちん
)
が一言いうから、その方達に
対句
(
ついく
)
をしてもらおう。」
蓮花公主
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
などとある
対句
(
ついく
)
が読まれる。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と津島君は
対句
(
ついく
)
に窮した。
小問題大問題
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
しかしこうして珠の
対句
(
ついく
)
にしたからには、まったく同一物でないとしても、ごく近いものであったことは疑われぬ。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「こないだうちは利いたのだよ、この頃は利かないのだよ」と
対句
(
ついく
)
のような返事をする。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
表題には「
推句
(
すいく
)
」とある。
繙
(
ひもと
)
いて見ると一行五字で
悉
(
ことごと
)
く
対句
(
ついく
)
である。始めは天高く地低しの句から起して、様々なことを歌ってある。が私たちは次の句に来て想わずも声を挙げた。
全羅紀行
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
島々の神歌は必ず
対句
(
ついく
)
をもってくり返され、一神二名ということはむしろ普通であった。歌が衰えて名の暗記を主とすると、是を二つの神と解したのも自然である。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“対句”の意味
《名詞》
同じ形式で意味が相対する二つの句。
(出典:Wiktionary)
“対句”の解説
対句(ついく)とは、中国文学の修辞的技巧のひとつで、2つの句の対応する文字どうしが同一の品詞に属するように文を作ることをいう。韻文・散文の両方に用いられる。対句を主要部とした文章を駢文と呼ぶ。近体詩では特に対句を重んじ、律詩では原則として頷聯(3句めと4句め)・頸聯(5句めと6句め)が対句になっている必要がある。
日本文学でも和歌や俳句などにみられる。
(出典:Wikipedia)
対
常用漢字
小3
部首:⼨
7画
句
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
“対”で始まる語句
対
対手
対峙
対岸
対馬
対向
対蹠的
対蹠
対坐
対照