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寐転
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ねころ
ふりがな文庫
“
寐転
(
ねころ
)” の例文
旧字:
寐轉
此所
(
こゝ
)
は夏の初めになると
苜蓿
(
うまこやし
)
が一面に生える。与次郎が入学願書を持つて事務へ
来
(
き
)
た時に、此桜の
下
(
した
)
に
二人
(
ふたり
)
の学生が
寐転
(
ねころ
)
んでゐた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
砂川に出で涼みてをれば涼しくもあり、かつは余り砂川の清らさに
枕
(
まくら
)
をかりてこの
河原表
(
かわらおもて
)
の砂の上に
寐転
(
ねころ
)
びたしとの意にて軽妙なる句なり。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
連れて行きたくば何処へでも連れて行け、
家
(
うち
)
も道具も何も入らぬ、どうなりともしろとて
寐転
(
ねころ
)
びしまま振向んともせぬに、何の家も道具も無い癖に勝手にしろもないもの
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
半裸体
(
はんらたい
)
の女が幾人となくごろごろ
寐転
(
ねころ
)
がっている部屋へ、無断で
闖入
(
ちんにゅう
)
しても、風紀を
紊乱
(
びんらん
)
することの出来るような体力は既に
持合
(
もちあわ
)
していないものと、
見做
(
みな
)
されていたと言ったなら
勲章
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
代助は其晩わざと
雨戸
(
あまど
)
を
引
(
ひ
)
かずに
寐
(
ね
)
た。
無
(
ぶ
)
用心と云ふ恐れが
彼
(
かれ
)
の
頭
(
あたま
)
には全く
無
(
な
)
かつた。彼は
洋燈
(
ランプ
)
を
消
(
け
)
して、
蚊帳
(
かや
)
の
中
(
なか
)
に
独
(
ひと
)
り
寐転
(
ねころ
)
びながら、
暗
(
くら
)
い所から暗い
空
(
そら
)
を
透
(
す
)
かして見た。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「いや、もう大弱りだ」と云いながら、誠吾は
寐転
(
ねころ
)
んでしまった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いや、もう大弱りだ」と云ひながら、誠吾は
寐転
(
ねころ
)
んで仕舞つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
寐
漢検1級
部首:⼧
12画
転
常用漢字
小3
部首:⾞
11画
“寐”で始まる語句
寐
寐入
寐床
寐衣
寐息
寐起
寐付
寐覚
寐込
寐返