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大面
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おおづら
ふりがな文庫
“
大面
(
おおづら
)” の例文
木戸の前にいた見物も、どちらかといえば見世物側に同情があって、市五郎の
大面
(
おおづら
)
を憎がっていたのですから、そうなると面白がって
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
大家などといって、ひどく
大面
(
おおづら
)
しているというから、これからわが輩が行って、一番へこましてやろうというんだよ。
支那の狸汁
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
あの
大面
(
おおづら
)
が、お前様、片手で櫓を、はい、押しながら、その
馬柄杓
(
ばびしゃく
)
のようなもので、片手で、ぐいぐいと
煽
(
あお
)
ったげな。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鳥さしも鷹匠とおなじことで、ふだんは御用を
嵩
(
かさ
)
にきて、かなり
大面
(
おおづら
)
をしているものであるが、この場合、かれは半七の救いを求めるように至極おとなしく振舞っていた。
半七捕物帳:15 鷹のゆくえ
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
稀〻
(
たまたま
)
、それが父の気もちにさわったらしく「何だ、その
大面
(
おおづら
)
は。わずかばかりの給料を取って、働くのを鼻にかけるのか。人間、働くのは当りまえだ。働くのが嫌なら、やめちまえっ」
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
一杯も飲まなくっちゃあやりきれたものでねえ、そこで、商売上やむことを得ずしてお前たちを助けようてんだ、あんまり
大面
(
おおづら
)
をするなよ、と内心こう思って脈を取ったり
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
また
調貢
(
ちょうこう
)
、収税も怠っていないのに、いきなり民情も知らぬ人間が、中央の辞令など持って、「権守」だの「介」だのと、
大面
(
おおづら
)
して赴任して来たところで、そんな奴等に、おいそれと
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ぶくりと黄色い
大面
(
おおづら
)
のちょんびり眉が、女房の古らしい、汚れた
半帕
(
ハンケチ
)
を首に巻いたのが、鼠色の
兵子帯
(
へこおび
)
で、ヌーと出ると、
捻
(
ひね
)
っても
旋
(
ねじ
)
っても、
眦
(
めじり
)
と一所に垂れ下る髯の
尖端
(
とっさき
)
を、グイと
揉
(
も
)
み
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
へへへ、今夜はお
前
(
め
)
さんも
着
(
や
)
ってるけれど。まあ、可いや。で何だ、
痘痕
(
あばた
)
の、お前さん、しかも
大面
(
おおづら
)
の奴が、ぬうと、あの路地を入って来やあがって、空いたか、空いったか、と云やあがる。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
巡査
(
まわり
)
様が
階子
(
はしご
)
さして、天井裏へ
瓦斯
(
がす
)
を
点
(
つ
)
けて
這込
(
はいこ
)
まっしゃる拍子に、
洋刀
(
サアベル
)
の
鐺
(
こじり
)
が
上
(
あが
)
って
倒
(
さかさま
)
になった
刀
(
み
)
が抜けたで、下に居た
饂飩
(
うどん
)
屋の
大面
(
おおづら
)
をちょん切って、鼻柱怪我ァした、一枚外れている処だ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
真夏の事でね……五十
面
(
づら
)
をてらてら磨いて、薄い毛を白髪染さ、油と香水で
真中
(
まんなか
)
からきちんと分けて、——汗ばむから帽子を
被
(
かぶ
)
りません——化粧でもしたらしい、白赤く
脂
(
あぶら
)
ぎった
大面
(
おおづら
)
の
頤
(
おとがい
)
を突出して
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“大面”の意味
《名詞》
(タイメン、おおづら、おおつら)体の割に大きな顔。
(おおづら、おおつら)傲慢な顔つきや態度。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“大面”で始まる語句
大面積
大面先生