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大蔵
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おおくら
ふりがな文庫
“
大蔵
(
おおくら
)” の例文
旧字:
大藏
出外れると加藤
大蔵
(
おおくら
)
、それから先は畦のような一本路が
観音
(
かんのん
)
浄正
(
じょうしょう
)
の二山へ走って、三川島村の空遠く道灌山の杉が夜の
幕
(
とばり
)
にこんもりと——。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それは厳重に旅よそおいをした、飛天夜叉の
桂子
(
かつらこ
)
と
浮藻
(
うきも
)
と小次郎と
大蔵
(
おおくら
)
ヶ
谷
(
やつ
)
右衛門と、風見の袈裟太郎と
鶏娘
(
とりむすめ
)
と、そうして幽霊女とであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
こんなあいだも明朝の出陣支度に沸く武者声やら物音は、まるで
屋鳴
(
やな
)
りのようなとどろきだった。この屋敷、この
大蔵
(
おおくら
)
ヶ
谷
(
やつ
)
、はじめての活気なのだ。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甲州武田のお能役者で
大蔵
(
おおくら
)
というのが、これが目ききで、伊豆の北山や、佐渡の金山を開いて上げたのも、あの大蔵というお能役者の働きでございましたよ。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
十六代の
大蔵
(
おおくら
)
宗政という人が、輝宗さまのとき
相馬
(
そうま
)
の合戦で討死をしたことと、次の
左馬助
(
さまのすけ
)
宗時という人、この人は頭もよかったし、戦いにも強かったらしい
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
幸田博士の『狂言全集』下なる
大蔵
(
おおくら
)
流『犬山伏』の狂言に、茶屋の亭主が、山伏と出家の争論を仲裁して人食い犬を祈らせ、犬が
懐
(
なつ
)
いた方を勝ちと定めようというと
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
軍首脳部や長老の動きは
頻繁
(
ひんぱん
)
で、その代表者は叛軍の説得に
赴
(
おもむ
)
いたが、その結果はきわめてあいまいであり、しかもその夕方には、叛軍の
疲労
(
ひろう
)
をねぎらう意味で首相官邸をはじめ、鉄道、文部、
大蔵
(
おおくら
)
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
この時焚火の火の光の輪から遠く離れて、月光ばかりがわずかに明るい林の奥の方から、
大蔵
(
おおくら
)
ヶ
谷
(
やつ
)
右衛門が姿をあらわし、
物憂
(
ものうさ
)
そうに歩み寄って来た。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
大蔵
(
おおくら
)
の足利屋敷の門前は、まま通る。通ればかならず「——高氏は?」と、白眼で振り向かれる。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「では、出陣前に、
登子
(
とうこ
)
は
実家
(
さと
)
の赤橋へあずけて行け。そして子二人は、
大蔵
(
おおくら
)
へのこしておくか」
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その前を足早に歩いて行くのは、
大鉞
(
おおまさかり
)
をひっさげた、
大蔵
(
おおくら
)
ヶ
谷
(
やつ
)
右衛門であった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
大蔵
(
おおくら
)
のおやしきだよ。……あの足利屋敷の内に、御執権の命令で、
質子
(
ちし
)
として、足止めをされていた足利どののお子が、いつのまにか、いなくなったという騒ぎなんだ」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これを本朝弓道の中祖、斯界の人々仰がぬ者なく、日置流より出て
吉田
(
よしだ
)
流あり、
竹林
(
ちくりん
)
派、
雪荷
(
せっか
)
派、
出雲
(
いづも
)
派あり、下って
左近右衛門
(
さこんえもん
)
派あり、
大蔵
(
おおくら
)
派、
印西
(
いんざい
)
派、ことごとく日置流より出て居るという。
弓道中祖伝
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「ま、お待ちなされませ。
大蔵
(
おおくら
)
(鎌倉の邸)の
御宗家
(
ごそうけ
)
からきたお使いならやがてここへ見えましょう。若ぎみがお迎えに出るなどはいけません。若ぎみはここのおん大将なのですから」
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鎌倉の
大蔵
(
おおくら
)
屋敷に留守としておいて来た
設楽
(
しだら
)
五郎左衛門の子、権之助であった。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
久しく鎌倉の
大蔵
(
おおくら
)
ヶ
谷
(
やつ
)
の方にいて、国へは帰る日もないとみえる。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
大蔵
(
おおくら
)
の、かつての足利殿の屋敷はどうなった?」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
蔵
常用漢字
小6
部首:⾋
15画
“大蔵”で始まる語句
大蔵卿
大蔵流
大蔵省
大蔵経
大蔵大臣
大蔵廓
大蔵ヶ谷
大蔵大輔
大蔵少輔
大蔵謙介