“浮藻”の読み方と例文
読み方割合
うきも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それこそ宝物のように大事にしている。これが、僕の、最後の、たのみの綱だ。この思想にさえ見放されたら、僕は浮藻うきもだ。奴隷だ。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
この頃になって浮藻うきもばかりか、桂子かつらこまでが小次郎を恋し、そのため妹と争いさえし、今夜に至っては、あのありさまであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
やせたりや/\、病気揚句あげくを恋にせめられ、かなしみに絞られて、此身細々と心引立ひきたたず、浮藻うきも足をからむ泥沼どろぬま深水ふかみにはまり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)