そう)” の例文
旧字:
そう音色ねいろ悲愁ひしゅうな叫び、または嘈々そうそうとしてさわやかに転変する笙の余韻よいんが、志賀しがのさざ波へたえによれていった——
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうだ。俺にはまだ左腕もあれば両脚もあるし、硬い歯の生えている口もあれば、太いくびもあるというんだ。その意気はそうとするが、こればかりはねえ」
空中漂流一週間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
成はかくの如き人なり。旗を見るや、愴然そうぜんとして之をそうとし、涙下りて曰く、臣わかきより軍に従いて今老いたり、戦陣をたること多きも、いまかつかくの如きを見ざるなりと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
本艇の任務をそうなりとするものが十五パアセント、冷笑ないし否なりとするものが八十五パアセントです。後者について、その論旨を要約すれば、“リーマンとその後援者は気が変になったのだ。
宇宙尖兵 (新字新仮名) / 海野十三(著)