“愴然”の読み方と例文
読み方割合
そうぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも巍の誠を尽し志を致す、其意と其げんと、忠孝敦厚とんこうの人たるにそむかず。数百歳の後、なお読む者をして愴然そうぜんとして感ずるあらしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「…………」愴然そうぜんたる白衣びゃくえひと、口はかたく結ばれたまま、その姿は氷のよう、その横顔は死せるようだ。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明治辛未しんびの三歳、吾がてつ義卿ぎけい身を致せしをること、すでに十三年なり。その間風雲しばしば変わり、つねに中懐に愴然そうぜんたること無きあたわず。十月某日はすなわちその忌辰きしんなり。祭りてこれに告げていう。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)