“忌辰”の読み方と例文
読み方割合
きしん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしわたくしは大正壬戌じんじゅつの年の夏森先生をうしなってから、毎年の忌辰きしんにその墓を拝すべく弘福寺の墳苑におもむくので、一年に一回向島のつつみよぎらぬことはない。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
将軍家の忌辰きしんにもあたっていたので、夫婦ともに、斬罪という憂き目にあった人だった。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
跋文ばつぶんを読むに、この書は二世瑞仙晋ずいせんしんの子直温ちょくおんあざな子徳しとくが、慶応元年九月六日に、初代瑞仙独美の五十年忌辰きしんあたって、あらたに歴代の位牌いはいを作り、あわせてこれを纂記さんきして、嶺松寺に納めたもので
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)