やぶ)” の例文
新字:
この船のやぶれたるもちて、鹽を燒き、その燒けのこりの木を取りて、琴に作るに、その音七里ななさとに聞ゆ。ここに歌よみて曰ひしく
かれ身を固めず、ジュダのためせし槍をひつさげてひとりかしこをいで、これにて突きてフィレンツェの腹をやぶらむ 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
まことこのみな聖人せいじんなるも、えきしてわたくのごとひくきことあたはず。すなは(一〇〇)能仕のうしづるところあらず。そう富人ふうじんあり、あめりてかきやぶる。
三三七 是に由て我汝等に誨ゆ、此處に來會せる者は悉く愛欲の根を掘れ、優尸羅を求むる人は毘羅拏草を(掘るが如く)、以て流れが葦を(穿つが)如く魔羅をして數しば汝等をやぶらざらしめよ。
法句経 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「亂暴でも生命は自らやぶりはしません。」
計画 (旧字旧仮名) / 平出修(著)
そこでオケの命が御自身で下つておいでになつて、御陵の傍を少し掘つて還つてお上りになつて、「すつかり掘りやぶりました」と申されました。
いと多くの流れにより嬉しさわが心に滿つれば、心は自らそのやぶれずしてこれにふるをうるを悦ぶ 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「この御陵を壞らむには、あだし人を遣すべからず。もはら僕みづから行きて、大君の御心のごとやぶりてまゐ出む」