むくひ)” の例文
はたしてさけあまたえしゆゑ鵜飼うかひ謡曲うたひにうたふごとくつみむくひのちわすれはてゝ、おもしろくやゝ時をぞうつしける。
……さよなら。眞實しんじつつくしておくりゃれ、きっと骨折ほねをりむくひはせう。さらば。ひめよろしうつたへてくだされ。
……また前様めえさまとてもなにもこれ、わかひとうらみおんむくひもあらつしやる次第しだいでねえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自分の神経は、自分に特有なる細緻な思索力と、鋭敏な感応性に対して払ふ租税である。高尚な教育の彼岸に起る反響の苦痛である。天爵的に貴族となつたむくひに受る不文の刑罰である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)