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周邊
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あたり
周邊の
話には
稀に
立入るのみで、
質問をされたら
决して
返答を
爲たことの
無い、
食ふ
物も、
飮む
物も、
與へらるゝまゝに、
時々苦しさうな
咳をする。
ト、八戸君も小松君も、
卓子から離れて
各々自分の椅子を引ずつて
煖爐の
周邊に集る。
勘次は
怪我人の
後に
隱れるやうにして
自分の
番になるのを
待ちながら
周邊が
何となく
藥臭くて
恐ろしいやうな
感じに
囚はれた。
醫者は
一人の
患部を
軟かに
柔んでやつて
居たが
勘次をちらと
見た。