しは)” の例文
その代りしはき事も二とは下らねど、よき事には大旦那が甘い方ゆゑ、少しのほまちは無き事も有るまじ、厭やに成つたら私のとこまで端書一枚、こまかき事は入らず
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかるに此伊勢屋五兵衞と云は古今稀ここんまれなる吝嗇りんしよく人にて其しはき事譬ふるに物なく所謂いはゆるつめに火を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「え、——まア/\あのしはばうにしては、清水の舞臺から飛降りたつもりでせうよ」
そのかはしはことも二とはさがらねど、よきことには大旦那おほだんなあまはうゆゑ、すこしのほまちはことるまじ、やにつたらわたしとこまで端書はがきまい、こまかきことらず
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ぞ待にける爰に飯焚めしたきの宅兵衞と云は桝屋ますや久藏が豐前ぶぜん小倉に居る時よりの飯焚にて生得しやうとく愚鈍ぐどんなる上最もしはく一文の錢も只はつかはず二文にして遣はんと思ふ程の男なれども至極しごくの女好にて年は五十を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その代りしはき事も二とはさがらねど、よき事には大旦那おほだんなが甘いはうゆゑ、少しのほまちは無き事も有るまじ、やに成つたら私のとこまで端書はがき一枚、こまかき事は入らず
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)