取消とりけ)” の例文
けれども人形は一こうきませんでした。さあ甚兵衛はよわってしまいました。でも一いいだしたことですから、いまさら取消とりけすわけにはゆきません。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
社會的しやくわいてき觀察くわんさつすれば、よめにもらひのない女文士をんなぶんし救濟家きうさいか(この一失言しつげん取消とりけし。こんなこともあらうかと、はじめに、みな美人びじんだと、御世辭おせじをいつておいたのだが)
さっそくそんなまちがった命令を取消とりけしたという話で、これも我邦わがくにへは支那からはいってきたらしいが、もとの起こりは印度いんどであり、『雑宝蔵経ぞうほうぞうきょう』という仏法の経文きょうもんのなかに
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ロミオ それ、また「追放つゐはう」と! えゝ、哲學てつがくめ、くさりをれ! 哲學てつがくでヂュリエットが出來できまちうつされ、領主りゃうしゅ宣告せんこく取消とりけさるればらぬこと、哲學てつがくなんやくつ、なんにならう? もうかぬ。