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取散
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とりちら
ふりがな文庫
“
取散
(
とりちら
)” の例文
それほどの珍客があると云うに
平常
(
いつも
)
の如く書生ばかりで手伝の人も来ていず、座敷も
取散
(
とりちら
)
した儘で掃除する様子もありません。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
經て長庵の家主の手に渡すに何事やらんと驚きつゝ家主は長庵方へ到りける
斯
(
かく
)
あらんと
豫
(
かね
)
て覺悟の長庵は
鉢卷
(
はちまき
)
して
藥土瓶
(
くすりどびん
)
なぞ
取散
(
とりちら
)
し
大夜具
(
おほやぐ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
切
(
せめ
)
て
盗坊
(
どろぼう
)
の
所為
(
しわざ
)
にでも見せ掛け何か品物を盗んで置くとか此室を
取散
(
とりちら
)
して置くとか
夫
(
それ
)
くらいの事は
仕
(
し
)
そうな
者
(
もの
)
だ
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
空は
同一
(
おなじ
)
ほど長方形に屋根を抜いてあるので、雨も雪も
降込
(
ふりこ
)
むし、水が
溜
(
たま
)
つて
濡
(
ぬ
)
れて居るのに、以前
女髪結
(
おんなかみゆい
)
が住んで居て、
取散
(
とりちら
)
かした
元結
(
もっとい
)
が
化
(
な
)
つたといふ
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
身は戸の口に
立
(
たち
)
し
儘
(
まゝ
)
なるも
眼
(
まなこ
)
は
室中
(
しつじゅう
)
を
馳廻
(
はせまわ
)
れり、今まで絵入の雑誌などにて
人殺
(
ひとごろし
)
の場所を写したる図などは見し事あり
孰
(
いず
)
れにも
其辺
(
そのあたり
)
最
(
い
)
と
取散
(
とりちら
)
したる景色見えしに
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
▼ もっと見る
爾
(
そう
)
さ別に此室を
取散
(
とりちら
)
すとか云う様な疑いを
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
散
常用漢字
小4
部首:⽁
12画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付