“とりちら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取散66.7%
散乱33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
せめ盗坊どろぼう所為しわざにでも見せ掛け何か品物を盗んで置くとか此室を取散とりちらして置くとかそれくらいの事はそうなもの
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
空は同一おなじほど長方形に屋根を抜いてあるので、雨も雪も降込ふりこむし、水がたまつてれて居るのに、以前女髪結おんなかみゆいが住んで居て、取散とりちらかした元結もっといつたといふ
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いつも其机の上には新聞が置いてある。戸を開けて入つて見ると、信毎は一昨日の分も残つて、まだ綴込みもせずに散乱とりちらした儘。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
こう言って、翌朝よくあさ正太が訪ねて来た頃は、手荷物だの、子供の着物だのが、部屋中ごちゃごちゃ散乱とりちらしてあった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)