反動はんどう)” の例文
その心持こころもちは今、私をだん/\と宗教的しうけうてき方面はうめんみちびかうとし、反動はんどうのやうに起つて來た道徳的だうとくてきな心は、日光につくわうとなつて私の胸に平和へいわの芽をそだてます。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
し付けられ、しづみきツた反動はんどうで、恰で鳥の柔毛にこげが風に飛ぶやうに氣が浮々うき/\する。さけびしたくなる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しろかげは、もう、二十けん……十けん……すぐまえせまりました。運転手うんてんしゅ大急おおいそぎで進行しんこうをしている汽車きしゃめました。その反動はんどうで、どうしたはずみにか、列車れっしゃ大脱線だいだっせんをしてしまいました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ひる反動はんどう四隣あたりきふにひつそりしづまつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)