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千条
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ちすじ
ふりがな文庫
“
千条
(
ちすじ
)” の例文
固
(
もと
)
より云う事はあるのだから、何か云おうとするのだが、その云おうとする言葉が
咽喉
(
のど
)
を通るとき
千条
(
ちすじ
)
に
擦
(
す
)
り
切
(
き
)
れでもするごとくに
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ただその心臓は音するばかり、波立つごとく
顫動
(
せんどう
)
せるに、
溢敷
(
こぼれし
)
きたる黒髪
揺
(
ゆら
)
ぎて、
千条
(
ちすじ
)
の
蛇
(
くちなわ
)
蠢
(
うご
)
めきぬ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おもふどちあそぶ
春日
(
はるひ
)
は
青柳
(
あおやぎ
)
の
千条
(
ちすじ
)
の糸の長くとぞおもふ 半蔵
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
千条
(
ちすじ
)
の烟いぶきて薫りみちぬ。
機縁:(友なる画家の画稿に題す)
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
そよ風が小波立てて、沼の上を
千条
(
ちすじ
)
百条
(
ももすじ
)
網の目を絞って掛寄せ掛寄せ、沈んだ跡へ
揺
(
ゆり
)
かけると、水鳥が
衝
(
つ
)
と
蹴
(
け
)
たごとく、芭蕉の広葉は向うの
汀
(
みぎわ
)
へ、するすると小さく片寄る。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
厳
(
いつく
)
しき門の
礎
(
いしずえ
)
は、霊ある大魚の、
左右
(
さう
)
に浪を立てて白く、
御堂
(
みどう
)
を護るのを、
詣
(
もうず
)
るものの、浮足に
行潜
(
ゆきくぐ
)
ると、玉敷く床の奥深く、
千条
(
ちすじ
)
の雪の
簾
(
すだれ
)
のあなたに、
丹塗
(
にぬり
)
の唐戸は、
諸扉
(
もろとびら
)
両方に細めに
展
(
ひら
)
け
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
烏帽子の紐の乱れかかって、胸に
千条
(
ちすじ
)
の
鮮血
(
からくれない
)
。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
千
常用漢字
小1
部首:⼗
3画
条
常用漢字
小5
部首:⽊
7画
“千”で始まる語句
千住
千切
千々
千種
千
千尋
千歳
千曲川
千鳥
千代