-
トップ
>
-
勝氣
>
-
かちき
それも
時と
場合によつたもので、のべつに
勝氣を
振廻しても
成りますまい、
其うちにも
女の
勝氣、
中へつゝんで
諸事を
心得て
居たら
宜いかも
知れませぬけれど
娘でございますか?
娘の
名は
眞砂、
年は十九
歳でございます。これは
男にも
劣らぬ
位勝氣の
女でございますが、まだ一
度も
武弘の
外には、
男を
持つた
事はございません。
勝氣のさせる
理由も
無い
口惜し
涙なのでした。