助役じょやく)” の例文
しかし、このきつねのはなしは、よほどまことしやかに、つたえられたものとみえ、その翌日よくじつだったか、むら助役じょやくが、茶屋ちゃやはいってくると
とうげの茶屋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そう言っているところへ、赤と金との筋の入った帽子をかぶった助役じょやくが、真蒼まっさおになって、とびこんできた。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「仲居というのは娼家しょうか下婢かひにあたるものですかな」「まだよく研究はして見ませんが仲居は茶屋の下女で、遣手というのが女部屋おんなべや助役じょやく見たようなものだろうと思います」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なるほど、そこには女の子が一人、巡査に何かたずねられていた。その側には助役じょやくらしい男も時々巡査と話したりしていた。踏切ふみきり番は——保吉は踏切り番の小屋の前にこもをかけた死骸を発見した。
寒さ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「なに、げていくきつねのうしろ姿すがたたというから、ほんとうのことだろう。」と、助役じょやくは、そうしんじていました。
とうげの茶屋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なに、おまえさんがそのなら、わって運動うんどうをしてやってもいい。」と、わか助役じょやくは、相手あいて心持こころもちをみとろうと、するどく、おじいさんのかおました。
とうげの茶屋 (新字新仮名) / 小川未明(著)