初汐はつしほ)” の例文
宵々よひ/\稻妻いなづまは、くもうす餘波なごりにや、初汐はつしほわたるなる、うみおとは、なつくるまかへなみの、つゞみさえあきて、松蟲まつむし鈴蟲すゞむしかたちかげも、刈萱かるかやはぎうたゑがく。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
初汐はつしほや寄るなかに人の骨
自選 荷風百句 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
初汐はつしほや朝日の中に伊豆いづ相模さがみ
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)