分厘ふんりん)” の例文
自分はこれから寝て、明日はまた、次に来る来年の「試験」の準備の道程に覚束おぼつかない分厘ふんりんの歩みを進めるのである。(昭和九年一月『中央公論』)
初冬の日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
はばかりながら御鼻おんはなの下ながながと見えさせ給へば、そんじよ其処そこらにそれ大した御男子様ごなんしさまとて、分厘ふんりん価値ねうちも無しと、辻に立ちて御慮外をまうすもありけり。
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
贔屓ひいきなさるゝかと言しかば越前守殿大いにいかられナニ婦人ふじんを贔屓するとは不屆の一言天地てんち自然しぜん淨玻璃じやうはりかゞみたて邪正じやしやうたゞごふはかりを以て分厘ふんりんたがはず善惡を裁斷する天下の役人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「労するといへどもむくひを望まねば、前後せばまらず、左右ひろかるべし、いでさらば、分厘ふんりんのあらそひに此一身をつながるゝべからず。」「このあきなひのみせをとぢんとす。」
婦人と文学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
はゞかりながら御鼻おんばなしたなが/\とえさせたまへば、そんじよ其處そこらにたいした御男子樣ごなんしさまとて、分厘ふんりん價値ねうちしと、つぢちて御慮外ごりよぐわいまをすもありけり。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)