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八丈
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はちじょう
ふりがな文庫
“
八丈
(
はちじょう
)” の例文
達弁にまくし立てるお染の蔭から、高貴な感じのするほど美しいお雛が、
八丈
(
はちじょう
)
の
袂
(
たもと
)
を
爪繰
(
つまぐ
)
るように、おどおどした顔で平次を見守ります。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
あらい
八丈
(
はちじょう
)
の羽織を長く着て、
素足
(
すあし
)
を
爪皮
(
つまかわ
)
のなかへさし込んで立った姿を、下宿の二階窓から書生が顔を二つ出して評している。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
芭蕉には島流しの
流人
(
るにん
)
の生活を、句にしたものの多いこともちょっと有名であるが、是なども
貞享
(
じょうきょう
)
・元禄の
交
(
こう
)
が、殊に
三宅
(
みやけ
)
・
八丈
(
はちじょう
)
を刑罰に利用した時代であり
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
人々は「
結城
(
ゆうき
)
」と云い、「
大島
(
おおしま
)
」と云い、「
八丈
(
はちじょう
)
」と云う。すべてが郷土を記念する呼び方である。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
つぶしに大きな
平打
(
ひらうち
)
の
銀簪
(
ぎんかんざし
)
、
八丈
(
はちじょう
)
の
半纏
(
はんてん
)
に
紺足袋
(
こんたび
)
をはき、霜やけにて少し頬の赤くなりし
円顔
(
まるがお
)
鼻高からず、
襟白粉
(
えりおしろい
)
に
唐縮緬
(
とうちりめん
)
の
半襟
(
はんえり
)
の汚れた
塩梅
(
あんばい
)
、知らざるものは
矢場女
(
やばおんな
)
とも思ふべけれど
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
と
頻
(
しき
)
りに話をしているのを、
何
(
なん
)
だかごた/\していると思って、そっと
障子
(
しょうじ
)
を明けて見たのは、春見の娘おいさで、
唐土手
(
もろこしで
)
の
八丈
(
はちじょう
)
の着物に
繻子
(
しゅす
)
の帯を締め、髪は
文金
(
ぶんきん
)
の
高髷
(
たかまげ
)
にふさ/\と
結
(
ゆ
)
いまして
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ああ、布団だけはここへ買って来たが、
御蔭
(
おかげ
)
で大変遅れてしまったよ」と包みのなかから
八丈
(
はちじょう
)
まがいの黄な
縞
(
しま
)
を取り出す。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうかと思うと離れ島の
八丈
(
はちじょう
)
には、黄色い立派な織物が描いてあったりするのを見出します。この本はそういう地図を皆さんにお見せするために書かれるのであります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
しかも私の見たところでは、
三宅
(
みやけ
)
か
八丈
(
はちじょう
)
かとにかくに
伊豆
(
いず
)
の島々のうちであった。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
八丈
(
はちじょう
)
の島で
種姥
(
たねうば
)
といい、または「
櫓
(
ろ
)
かこみにょこ」とも謂って、大津波の折に櫓を抱いて、たったひとり命を
全
(
まっと
)
うしたと伝えられる女性などは、その時身ごもっていて後に男の子を生んだ故に
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“八丈(八丈(海防艦))”の解説
八丈(はちじょう/はちぢゃう)は、日本海軍の海防艦。艦名は東京都にある八丈島にちなむ。
(出典:Wikipedia)
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
“八丈”で始まる語句
八丈島
八丈柄
八丈絹
八丈縞