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優渥
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ゆうあく
ふりがな文庫
“
優渥
(
ゆうあく
)” の例文
迎えに出た董一家の者にむかって、帝の
優渥
(
ゆうあく
)
なる恩命を伝え、それから静かに病室へはいって、董承の容体をつまびらかに診察した。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それでこの高大な
優渥
(
ゆうあく
)
な思し召しに対しては充分に技芸員たるものは気を附けねばならぬことと思う。
幕末維新懐古談:67 帝室技芸員の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
嘗
(
かつ
)
て高山
樗牛
(
ちょぎゅう
)
は
菅公論
(
かんこうろん
)
を著わして、道真が彼を登用して藤原氏の
専横
(
せんおう
)
を抑えようとし給うた
宇多上皇
(
うだじょうこう
)
の
優渥
(
ゆうあく
)
な寄託に
背
(
そむ
)
いたのを批難し、菅公の如きは
意気地
(
いくじ
)
なしの泣きみそ詩人で
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
予は性来山が好きである、そうして山の最も好いのは秋であるから、今度の休みは誠に
優渥
(
ゆうあく
)
なる天恩と感謝してよい。この一篇の目的はかくの如くにして得た山居の消息を伝えんとするに在る。
鹿山庵居
(新字新仮名)
/
鈴木大拙
(著)
正成もこの
優渥
(
ゆうあく
)
なご態度には、身のしびれを感じたにちがいあるまい。彼の背はこれ以上には伏せられぬほど低まった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
彼は
寸功
(
すんこう
)
を顧みて拝辞した。が、かさねて
優渥
(
ゆうあく
)
なお沙汰を賜うて、従五位下、左近衛少将に
叙任
(
じょにん
)
せられた。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……何かは知らぬが、きいてやろうという
優渥
(
ゆうあく
)
なお気もちは、充分、
御簾
(
ぎょれん
)
のうちからもうかがわれた。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先
(
さい
)
つ
年
(
とし
)
、
万里小路惟房卿
(
までのこうじこれふさきょう
)
をお使いとして、微臣信長に、密勅を賜わったが、今また、信長
上洛
(
じょうらく
)
の催しを
叡聞
(
えいぶん
)
あらせられて、ひそかに、
優渥
(
ゆうあく
)
なる
御綸旨
(
ごりんじ
)
と、
金襴
(
きんらん
)
の
戦袍
(
せんぽう
)
とを賜わった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
後白河法皇の
優渥
(
ゆうあく
)
な
思召
(
おぼしめ
)
しから、
院旨
(
いんじ
)
を以て、
叙位
(
じょい
)
官職を賜わったものと聞かされた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
成都からは即刻、
尚書僕射
(
しょうしょぼしゃ
)
李福
(
りふく
)
が下っていた。帝
劉禅
(
りゅうぜん
)
のおどろきと
優渥
(
ゆうあく
)
な勅を帯して夜を日に継いで急いでいるとは聞えていたが、——なおまだここ五丈原にその到着を見なかった。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかも
優渥
(
ゆうあく
)
なるみことのりと大将軍の
印綬
(
いんじゅ
)
を賜わってそれに向うのだ。義貞はすでに尊氏を呑んでいた。やがて下された祝酒の一ト口にさえ、それは色になって彼のおもてをほの紅くした。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
微賤、遠くに
坐
(
いなが
)
ら、またひとたびの
朝覲
(
ちょうきん
)
もせず、さきに
優渥
(
ゆうあく
)
なる天恩に接す。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
優渥
(
ゆうあく
)
なる
詔
(
みことのり
)
を降した。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
優
常用漢字
小6
部首:⼈
17画
渥
漢検準1級
部首:⽔
12画
“優”で始まる語句
優
優男
優雅
優形
優美
優婆塞
優婉
優曇華
優劣
優善