“専横”の読み方と例文
読み方割合
せんおう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどもその一重瞼の中に輝やく瞳子ひとみ漆黒しっこくであった。だから非常によく働らいた。或時は専横せんおうと云ってもいいくらいに表情をほしいままにした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なぜなら、押勝も同じ彼等の一族ではあったが、まるで彼等の首長のように専横せんおうすぎるからであった。
道鏡 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
かつて高山樗牛ちょぎゅう菅公論かんこうろんを著わして、道真が彼を登用して藤原氏の専横せんおうを抑えようとし給うた宇多上皇うだじょうこう優渥ゆうあくな寄託にそむいたのを批難し、菅公の如きは意気地いくじなしの泣きみそ詩人で
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)