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偽君子
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ぎくんし
ふりがな文庫
“
偽君子
(
ぎくんし
)” の例文
御身
(
おんみ
)
は愛を二、三にも四、五にもする
偽君子
(
ぎくんし
)
なり、ここに
如何
(
いかん
)
ぞ純潔の愛を
玩
(
もてあそ
)
ばしめんやと、いつも冷淡に回答しやりたりき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
さればこそ、他人を
偽君子
(
ぎくんし
)
と呼び、不忠不義と
罵
(
ののし
)
り、あるいは説教するに聖人の句を引用して人を
罪
(
つみ
)
するごとき面白おかしいことがとかくありがちである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
盗跖
(
とうせき
)
という大盗と、議論をたたかわし、
偽君子
(
ぎくんし
)
の皮をヒン
剥
(
む
)
かれて、説法に出向いたやつがあべこべに、まる裸の人間をさらけ出して、二の句もなく、逃げ帰っているではないか。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見識も
高尚
(
こうしょう
)
で気韻も高く、
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
として愛すべく
尊
(
たっと
)
ぶべき少女であって見れば、
仮令
(
よし
)
道徳を飾物にする
偽君子
(
ぎくんし
)
、
磊落
(
らいらく
)
を
粧
(
よそお
)
う
似而非
(
えせ
)
豪傑には、或は
欺
(
あざむ
)
かれもしよう迷いもしようが
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
代助は父に対する毎に、父は自己を
隠蔽
(
いんぺい
)
する
偽君子
(
ぎくんし
)
か、もしくは分別の足らない愚物か、
何方
(
どっち
)
かでなくてはならない様な気がした。そうして、そう云う気がするのが厭でならなかった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
あの男は表裏があるという一言にて、他の事を聞くまでもなく、あてにならぬ
偽君子
(
ぎくんし
)
なりと解せられる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
代助は父に対する
毎
(
ごと
)
に、
父
(
ちゝ
)
は自己を
隠蔽
(
いんぺい
)
する
偽君子
(
ぎくんし
)
か、もしくは分別の足らない
愚物
(
ぐぶつ
)
か、
何方
(
どつち
)
かでなくてはならない様な気がした。さうして、
左
(
さ
)
う云ふ気がするのが
厭
(
いや
)
でならなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これも生活上における表裏の一つではないか。かく時に応じてその
態度
(
たいど
)
を改むることは、
強
(
し
)
いて
偽君子
(
ぎくんし
)
の行為といわんよりは、むしろ世上における普通の礼である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
偽
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
君
常用漢字
小3
部首:⼝
7画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“偽”で始まる語句
偽
偽物
偽瞞
偽者
偽装
偽善
偽飾
偽盲
偽善者
偽筆