“ぎくんし”の漢字の書き方と例文
語句割合
偽君子100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見識も高尚こうしょうで気韻も高く、洒々落々しゃしゃらくらくとして愛すべくたっとぶべき少女であって見れば、仮令よし道徳を飾物にする偽君子ぎくんし磊落らいらくよそお似而非えせ豪傑には、或はあざむかれもしよう迷いもしようが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
代助は父に対する毎に、父は自己を隠蔽いんぺいする偽君子ぎくんしか、もしくは分別の足らない愚物か、何方どっちかでなくてはならない様な気がした。そうして、そう云う気がするのが厭でならなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あの男は表裏があるという一言にて、他の事を聞くまでもなく、あてにならぬ偽君子ぎくんしなりと解せられる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)