“偽筆”の読み方と例文
旧字:僞筆
読み方割合
ぎひつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あいつはるいやつで、よく偽筆ぎひつ贋落款にせらっかんなどをして売りつけるそうだから、全く君の事も出鱈目でたらめちがいない。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「断じて、偽筆ぎひつではありません。わたくしは曹操の筆蹟は、若い時から見ているので」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……ところで、わしが以前、済州さいしゅうの城内で少しばかり世話してやった書生がある。その蕭譲しょうじょうという者じつに偽筆ぎひつの名人なのだ。どんな碑文ひもんだろうが軸物かけものだろうが、ひと目見たら忘れない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)